レビュー 写真のはなし

アグファのフィルムを気軽に堪能できる使い捨てカメラ「AGFA LeBox Flash」の特徴と作例を詳しく紹介

現在購入可能な「使い捨てカメラ(レンズ付きカメラ)」を紹介した記事にも載っているAGFA(アグファ)の使い捨てカメラを実際に使ってみました。

今回は、実際にどのように写ったのかを分かりやすく書いていきたいと思います。
どの使い捨てカメラが一番自分の好みに合っているのか購入で悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。

 

AGFA アグファ 使い捨てカメラの性能と特徴

今回はレンズ付きフィルム「AGFA LeBox Flash」の性能と特徴を説明していきます。

■アグファ LeBox Flash ストロボ内蔵 レンズ付フィルムカメラ

箱やカメラの裏面には英語+他言語で説明が書かれていて一瞬身構えてしまいますが、使い方は「写ルンです」と同じなので大丈夫。
カメラの見た目は赤色でPOPなパッケージデザイン。「写ルンです」よりちょっぴりオシャレにみえるので、持ち歩くのが楽しくなります。

 

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スペックは以下の通り

フィルムISO 400カラーネガフィルム
撮影枚数27枚
レンズf=32mm F=10 プラスチックレンズ1枚
シャッタースピード1/140秒
撮影距離範囲1m~無限遠
ファインダープラスチックファインダー
フラッシュ内蔵フラッシュ(13.1インチ)


ISO400カラーネガフィルム 27枚撮り。
ISO感度400のフィルムではあるが、フラッシュ付きなので屋外だけでなく屋内のスナップ撮影にも適しています。

 

Agfa LeBox Flashで撮影した作例

Agfaのカラーネガフィルムはもともと彩度が高めでとくに赤色の発色が特徴的。コントラストもやや高めなので濃いめのテイストが好きなら特におすすめです!

 

鉄柱と夕暮れの写真は、フィルムの性能ギリギリの時間帯。なんとか写ってくれましたが、手ブレは防げませんでした。

全体的に赤い色味はややマゼンダ寄りになります。特に花の色や紅葉の色はとても美しい発色で仕上がりました。
晴れている空はとても青く写るのも特徴の一つですね。
そして、シャドウ部はシアンとグリーンがやや被ります。

焦点距離はいちおう「1m~無限遠」とスペック上なってはいるものの、ざっくりと1.2mくらい離れたほうが良い感です。ちょうど運よくその距離感にあった被写体はかなりピントが合っているようにみえます。
さて、1.2mっていきなり言われても??となった方へ。
両手を広げた幅がだいたい自分の身長と同じという目安があるのでかるく参考にしてみてください。
(小学2~3年生くらいの子供の平均身長もだいたい1.2mくらいだと思います。)

あ。フラッシュを普段あまり使わないのでウッカリしそうになりましたが、1枚だけフラッシュ使用した写真がありました。同じ被写体のフラッシュ有無で比較しています。

 

いかがでしょうか。同じ被写体でもずいぶんと雰囲気が変わります。状況や好みに合わせてフラッシュで遊んでみるのも楽しそうですね。

 

「Agfa LeBox Flash」で撮った写真とスマホ写メを比較!

仕上がった写真だけ見てもイマイチわからないな、と思った方へ。おっしゃる通りです。

フィルムメーカーごとに色味の特徴があることや、コントラストがやや高めになることがフィルムの特徴というのはなんとなくイメージが付くと思うのですが、実際なにがどんな風に特徴的なのかはフィルム写真1枚見ただけではわかりにくいもの。
今回は同じ場所をスマホ(iPhone6)でも撮影して、仕上がりの違いを比較してみたいと思います。

※スマホで撮った写真は無補正です

■スマホで撮った写真

パンフォーカスで全体的にピントが合っている。自動的にISO感度の調節もできる機能になっているので多少の逆光でもハイライト&シャドウがどちらも綺麗な諧調になっている。

■Agfaで撮った写真

スマホ写真と比較するとピントが全体的にぬるい。写真中央にきている逆光のせいで全体の色味もやや飛んでいる。シャドウ部はやや黒つぶれしている。

 

■スマホで撮った写真

実際目で見た明るさとほぼ同じに写っている。自動ISO感度調整ができているおかげ。

■Agfaで撮った写真

実際目で見た明るさよりかなり暗めに写っている。椿の葉の部分はもともと色が濃いこともありほとんど影のようになっている。

■スマホで撮った写真

カーテン越しの自然光のみの明るい室内で撮影。実際の見た目とほぼ同じに写っている。

■Agfaで撮った写真

スマホで撮った写真より広角に撮れている。ハイライトはスマホより飛び気味だがギリギリ抑えられている。シャドウ部はややつぶれがち。

 

どうでしょうか。これでやっとフィルムの特徴が分かりやすくなったのではないでしょうか。
まず違うのは縦横比の違い。35mmフィルムの方がiPhoneの写真より長方形です。
このようにして並べてみると、スマホやデジカメの性能の凄さに改めてびっくりします。こちらが何の微調整をしなくても自動でピントや感度を合わせて撮ってくれるのですから!

その反面、心象的なイメージや優しい雰囲気で撮影することは難しいかもしれません。そういう点になるとレンズ付きフィルム(使い捨てカメラ)の方が長けているといっていいでしょう。

レンズ付きフィルム(使い捨てカメラ)のオススメPOINT

    • ピントが甘くなるので優しい印象の写真が撮れる
    • フィルムの特性を生かして、実際と違う色味に仕上げられる
    • 仕上りをイメージしながら撮影する楽しさがある

 

「写ルンです」とのお値段の差は?

「Agfa LeBox Flash」のお値段は現在1,500円台。
これに現像代も加わると仕上がりまでは2800~3000円程になるので、お高めといえるでしょう。
写ルンですのシンプルエースは現在1300円台なので、比較してみると数百円は高くなります。

こうやって考えると正直なところ常用するには難しい価格帯になってしまいますが、明らかに写ルンですとは違うテイストの写真になると思うので
気分を変えたい時やアグファの色合いを楽しみたい!という時にはとてもオススメな使い捨てカメラだと思います。

 

「Agfa」の使い捨てカメラは全部で5種類!

Agfa(アグファ)からは、実は用途に合わせて何種類かの使い捨てカメラが販売されています。
「Agfa LeBox Flash」以外の商品の特徴をまとめましたので、好みに合わせて遊んでみましょう!

■「LEBOX_OUDOOR_400_27EX」

AGFA LEBOXのフラッシュ非搭載バージョン。フラッシュ機能が無い分お値段も安め。
ISO400カラーネガフイルム27枚撮り。フラッシュ無しでISO感度400なので明るい屋外での撮影向きです。
室内や薄暗い屋外では見た目以上に暗く写ってしまうでしょう。

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■「LEBOX_WEDDING_400_27EX」


フラワーブーケのパッケージデザインが可愛いので、ドレッシーな恰好をしたパーティーシーンでもしっくりきそうですね。
AGFA LEBOX、フラッシュ搭載、ISO400カラーネガフイルム27枚撮りというスペックは今回紹介した「LeBoxFlash」と全く同じで、表面のデザインが違うだけです。

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■「AGFA LeBox OCEAN」


共に27枚撮りのカラーネガ(ISO400)を搭載。
その名の通り水中撮影が可能な防水カバー付き レンズ付フィルムカメラ。濡れた手で触れますし水深5mまでOKなので、シュノーケリングや浜辺でのスナップ撮影におすすめです。

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「LEBOX_BLACK&WHITE_36EX」


27枚撮りモノクロレンズ付フィルム(フラッシュ付)
フィルムは「JCH STREET PAN 400、ISO400」を搭載。
微粒子でコントラストの強いフィルムなので、ハイライトが真っ白に飛ぶことと、シャドウの諧調はあまり出ず黒ベタになりやすいことを頭に入れて撮影しましょう。
(人の顔を撮影するとかなり影が出やすいかも)
湿り気を帯びたような、印象的な雰囲気のモノクロ写真を撮影したいときにオススメだと思います。

LEBOX_BLACK&WHITE_36EX AFPLBW36

 

フィルムカメラで失敗しないためのワンポイントアドバイス

 

撮影するときのワンポイント!

インスタントカメラは失敗作も楽しみのうち。でもなるべく失敗は減らしたいものです。

ココに注意

      • ピントが合う範囲は1m~無限。接写はボケます
      • ISO感度は低め・固定なので室内では目視より暗く写る
      • フラッシュが届く範囲は1~3m

使い捨てカメラに内蔵されているフィルムは最初全てがカメラの中に出ており、撮影し巻き上げるごとにパトローネという缶に帰って行く方式になってます。そのため残数のカウンターも27、26、25・・・と大きい数字から下がっていきます。
巻き上げの具合によって表示がややズレることもあるので、ラスト2~1枚のカウントダウンに入るとドキドキすることも!それも楽しみのうちですね。

巻き切った最後の1枚。右脇のフィルムが足りずにオレンジのラインと白飛びが入っている。

 

カーテンを閉めた電灯のついていない室内での1カット。何が写ってるのか全然わからず。

 

日頃スマホ撮影に慣れきってしまっている我々、なにか写真を撮りたいときに動かすのはカメラやレンズ機能のことが多いと思いますが、使い捨てカメラは細かい機能がないので自分が近づいてみたり、離れてみたりと積極的に動いていく必要があります!
これぞ撮影の醍醐味!動くことを楽しみましょう♪

 

持ち運びするときのワンポイント!

すっかりデジタルカメラやスマホに慣れてしまった現代、フィルムカメラからデジカメへ移行した方でも「?」となることあると思います。改めて、フィルムカメラのフィルムを扱う際の注意点をまとめましたので、事前にチェックしておきましょう。

飛行機などをご利用の際は、手荷物として客席に持ち込むことをおすすめします。

預け入れ荷物に未現像フィルムを入れると荷物検査などで強いX線照射を受けて感光してしまう影響が出る場合があります。詳しくは各空港でご確認ください。

開封後はなるべく早く撮影し、現像にお出しください。

フィルムはデジタルデータと違って“生もの”みたいなものです。落としてショックを与えたり、内部に水や砂が入った場合、温度管理・湿度管理をしないと綺麗に現像できながったり、変色してしまうことがあります。これは使用済みであっても同様。
もちろん有効期限外の商品を使用する場合でも上記のとおり正規の色や質に仕上がらないことがあります。あえて古いものを使いたいという実験でない限りは有効期限以内に使用しましょう。

現像料金が別途かかります。


仕上がった写真として手元にくるまでにかかるコストにはフィルム代の他に現像料金があります。撮影が終わったフィルムを現像屋さんに出す費用です。
ヨドバシカメラやビックカメラなどだと翌日には仕上がることが多く、値段は相場としてフィルム1本あたり現像600円+データ化500円。1100~1200円くらいかかると思っておくとよいでしょう。

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